仕様書をExcelで書くな
過去に仕様書と名の付くものをいくつも見てきたし、書いてきた。
この手のものをどう書くかは、自分の所属する組織がどういう流儀に従っているかが最重要で、個人の趣味はどうでもいいことはよく知っている。
そして、今まで自分が所属した組織では、MS-WordかWikiのいずれかだった。
その他に外部のレビューアーとして見てきた仕様書も多数あるが、その多くはExcel方眼紙だったと思う。
まあ他人が書く分には自分にそれほど被害がないので、(色々な意味で)すごいな、と思っていただけだった。
しかし、ついに俺もExcel方眼紙デビューしなければならないかもしれない状況になってきた。
それは心の底から嫌なので、仕様書をExcelで書くべきでない理由を考えてみた。
- 画面での見た目通りに印刷できない
- Excelって、なんかずれるよね?
- セルからはみ出た文字列が隣りのセルの下に隠れる
- で、隣のセルを別の場所に移動することになる
- 1セルに表示可能なのは1024文字まで
- で、セル内改行を使わずに行単位にセルを分けるもんだから、書きづらいし、修正が大変
- スタイルを統一できない
- 書式のコピペが大変!
- 章や段落の見出し番号が手動設定
- 文書構成変えることになったら目も当てられない
- 図表番号を自動生成できない
- まあ、章番号を手で振るついでに、図表番号も振ればいいですね!?
- 文書が構造化されない
- これも後で修正が大変になる要因
- 目次を作成できない
- だって構造がないし
- 文書内を参照できない
- だって構造がないし
改めて考えてみると、つまりはExcelだと最初の文書作成のときだけは何とかなるけど、その後の修正に耐えられないということだね。で、修正が面倒だからやらなくなって、コードとドキュメントの乖離が発生すると。
さて、Powerpointで仕様書を書くのはどうなんだろうか?
上記の理由で明らかにPowerpointにも当てはまるのは「見出し番号」と「目次を作成できない」くらいなもん。
図表番号は、スライド番号がそれだと思えばいいわけだし。
しかし、その見出し番号だけでも重罪。
あとは、よくスライド内にテキストボックスをペタペタ貼るけど、それで構造が壊れるしね。
Powerpointだと、仕様書をプロジェクターで映しながらレビューできるのがいい! というのは、認めなくもない。
でも、Wordのページ設定を横向きにして、全画面表示すればいいんじゃないのか?
まあとにかく、俺はWordが好きなわけじゃないけど、仕様書を書くということについて言えば、ExcelとPowerpointよりははるかにまし。